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発達障害:健診で見極め 5歳児対象、全国55市町で
発達障害:健診で見極め 5歳児対象、全国55市町で 

◇特性に応じ適切な対応 「入学前に学校に伝えて」
 
発達障害の早期発見を目的とした5歳児健診を始める自治体が増えている。「対人関係が苦手」「落ち着きがない」−−といった子どもの特性をつかみ、親や保育士が適切なケアをすることで、集団生活をスムーズに送れるように促すことが狙いだ。

 色鉛筆をいつも同じ順番に並べる。洋服も丁寧にきっちりたたむ。栃木県大田原市に住む鳥越紗也子さん(33)は、そんな長男(6)を「神経質で融通がきかないタイプ」と思っていた。しかし、市の5歳児健診をきっかけに紹介された医療機関で「広汎性発達障害」と診断された。

 「はじめはショックで頭が真っ白でした」。「障害」という言葉に驚く一方で、長男のこだわりが強く言葉が遅かった理由が分かって、少しほっとしたという。言葉の理解が苦手なので、自宅ではゆっくり話すよう心がけている。言葉の意味を絵で説明したカードを見せることもある。

 小学校入学前には学校にも相談。長男のクラス担任にはベテラン教員がついた。入学当初は新しい環境になじめず大声を出し立ち歩いていた長男だったが、授業中だいたい座っていられるようになった。鳥越さんは「まだまだ適応していないけれど、早めに準備ができた」と5歳児健診を受診してよかったという。

 大田原市が幼稚園と保育園で健診を始めたのは04年の春。「落ち着きのない子が増えてきた」という園からの報告がきっかけだった。心理相談員や小児科医が立ち会い、静かに座って話を聞けるか、遊びで友達とどうかかわっているかを観察する。発達障害は手先が不器用で、ある種の運動ができないことがあるため、はさみの使い方やスキップの様子などを見る。昨年度は635人が受診し、発達に問題があるとされたのは109人(17・2%)だった。

 市保健福祉部こども課は「家では大丈夫でも集団生活で支障をきたし、園側が問題を感じていることがある」と指摘する。特性がわかれば、担任の声を聞き取りやすいよう席を最前列にしたり、しかり方をそっと言い含めるようにするなど工夫もできる。適切な対応で子どもは落ち着きを見せるという。

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 5歳児健診は鳥取県大山町が96年から始め、いまは県全域で健診もしくは発達相談をしている。05〜06年に厚生労働省が行った全国調査では55市町が健診を実施していた。東京都世田谷区は4歳半で任意の発達相談に応じており、早期発見の流れは広がりつつある。

 国が自治体に義務付けているのは1歳半と3歳を対象にした健診だが、発達障害に焦点を当てた内容ではない。鳥取大の小枝達也教授(小児神経学)は「3歳で多動は普通だが5歳になればそれなりの社会性が身についていて、見極め可能です」と5歳児健診の重要性を指摘する。

 発達障害児はコミュニケーションが苦手で、いじめの対象になったり、不登校につながることもあるとされる。問題が起きた後では、担任が疲れ果てて余裕をなくし、親は学校に不信感をもつことも多い。小枝教授は5歳児健診で障害がわかれば、小学校入学前に伝えるよう保護者に勧めている。「学校側はクラス編成で配慮できるし、担任も落ち着いて指導できる。子ども、教師、親、クラスの仲間、すべてにメリットがあります」

 ただ、保護者側には、診断結果を受け入れられない人も少なからずいる。大田原市でも、障害の可能性がある子の親に専門家との相談を勧めても、応じないケースがある。

 発達障害のある子どもの成長を支援するNPO法人「チューリップ元気の会」(埼玉県川越市)理事長の溝井啓子さん(48)は高校3年生の長男に学習障害(LD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性がある。自閉症の次男がかかっていた医師から当時5歳の長男の健診を勧められ、障害が判明。「入学前に小学校に相談し、支援サポーターも配置してくれた。短期の不登校はあったけれど、本人が自信を失わずに済んだことは何よりだった」という。「親も本人も受け入れに一定の時間はかかるけれど、障害とうまく折り合うことはできる」というのが溝井さんの結論だ。

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 ◇発達障害
 先天的に脳の一部がうまく働かない障害で、自閉症▽アスぺルガー症候群▽注意欠陥多動性障害(ADHD)▽学習障害(LD)などがある。こだわりが強くコミュニケーションが苦手といった特性をもつ。ほとんど知的障害を伴わず、外見ではわかりにくい。文部科学省の02年の調査では、小中学生の6・3%に軽度発達障害が見つかり、1クラスに2人程度いるとされている。

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 ■5歳児健診の主な質問項目

 □ 一人で着衣ができる

 □ 鼻をかみ、自分でふきとれる

 □ 友達と順番にものを使う(ブランコなど)

 □ じゃんけんで勝負を決められる

 □ 両親の姓名、町の名前を言う

 □ 四つの数を覚え、復唱できる

 □ 「右手はどっち」と聞けばわかる

 □ 言葉が出てこないことがある

 □ テレビをテビレと言うなど、言葉の言い誤りがある

 *大田原市の健康診査表より抽出  毎日新聞 2010年5月2日 より



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| 耳寄り健康講座::小児疾患ニュース | 12:41 PM | comments (x) | trackback (x) |
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